旅立つまでにコスモ(バーニーズマウンテンドッグ)と過ごした大切な時間

私たち家族にとって かけがえのない 存在だったコスモ(6才半)。一緒に過ごしたその時間はあまりにも短く 切なすぎた。同じ病気を抱えている飼い主さんや 犬好きな皆さんに読んでいただきたくて書きました。 賛否両論あると思いますが、あくまで これは私が選んだコスモとの最後の迎え方です。

あれから一ヶ月

5月28日に旅立ったコスモ

翌々日に火葬をすることになった。
可愛がってくれていた人たちには 連絡をした。

たくさんの人が、お別れの挨拶にきてくれた

旅立った後 どこもかしこも、コスモとの思い出がありすぎて すごく寂しい。
普通に歩いていても、急にあふれ出す涙を止める事が出来なくなってしまうときがある。

病気がわかって 私が選んだ事
今振り返って思う事

積極的治療をしていたら、まだ生きていたのかもしれない。
その道を選んだら選んだで別の時間の過ごし方があったのかもしれない。

だけど、私は良かったと思っている。
コスモのそばにいて 好きな事をして 好きなものを食べて
ゆっくり時間を過ごす事が出来た。

コスモの一番好きな場所 好きな人に囲まれて
最後の最後まで コスモらしくいられたかな

今思うと、コスモは私に最後の思い出をたくさん残して行ってくれた。
コスモが旅立った後 私が寂しい思いをしないように
たくさんの素敵な時間を残して行ってくれたと思う

家族や友人にも 支えられ今があるとおもう。

たくさんの大事な事を教えてくれたコスモに本当に感謝の気持ちでいっぱい。
どうもありがとう

 

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ちょっと長いこのブログに最後までお付き合いしていただき ありがとうございました。
このブログは、私が自分の気持ちを整理するためにまとめたものです。
でも、このブログを読んでくださった方に コスモと私の過ごした時間
こんな過ごし方もあるんだという事を 知ってもらえたら 幸いです。

旅立ちの時

月曜日のお昼頃 急に泡を吐いた。
ここの所 ずっと私が作ったお粥を食べてくれていたから わたしも油断していた。
突然の出来事に 私は気が動転してしまった。

どうしよう!
でも
落ち着かなくっちゃ!
落ち着かなくっちゃ!

コスモが落ち着くまで見てあげてから 病院へ電話。
つれてきてくださいとの事だったので、コスモに病院へ行くよ。
と、伝えると 自分でしっかり立って歩いてくれた。歩いて車に乗り病院へ

病院に着いても 自分でしっかりと歩いて診察室へ
先生も しっかりしているねと・・・

でも、血液検査 レントゲン と やってもらうと
先生は、もう今晩が山かもしれません 
血液の数値がすごく良くないとの 診断結果を辛そうに話してくれた。
先生も、こんなときはさぞかし辛いのだろう・・・

わたしは、とにかく苦しまないようにしてください
覚悟はできています。と・・・

ステロイド剤を注射し、飲み薬をいただいて帰路についた。

その日の晩は ゆっくりと眠った。

次の日も、最後までトイレの粗相もせず
もう、本当に辛い時間になってきたときに
主人のベットへ、私がちょっと離れている間に自分でのっていた。
すごくすごく 驚いた。
主人が、じゃあコスモにベットは譲るよって隣にある私のベットに横になったら
なんでいつもみたいに一緒に寝ないんだっていう目で 主人を見た。
主人は笑いながら コスモの横に添い寝をすると
落ち着いて眠りについた。

そして、次の日の朝 水曜日だったのに たまたま 学校がお休みで家にいた 息子と私の腕の中で 最後

を迎えた。

コスモの旅立ちだった。

 

毎日のお散歩

はじめて病気に気がついてから あっという間に1ヶ月が過ぎてしまった。

気がついたら、ゴールデンウィーク
今年は主人は仕事が忙しいし、息子はITキャンプへ行くらしい。
だから、わたしはゆっくりコスモと時間を過ごせる!

コスモが大好きな公園が家の周りにはいくつかある
だから、いつもどこへ行く?

我が家から、坂を下って行ったところにある広い公園。
そこが大好きで 落ちている桜の枝をひろってきて
私の前で ポトン。いたずらっ子の顔して遊ぼうってするんだよね。
だから、ちょっとだけはなれたところに投げるとシッポをフリフリ。
喜んで拾ってくる。
前なら、離れたところからコスモを呼ぶ。そうしたら、コスモが私を見つけて思いっきり 走ってくる この遊びが大好きだった。
でも、今は私が走ってコスモのところへ行く。そうするとすっごく嬉しそうに笑ってくれる。
ちょっと疲れたら、ゆっくり休む。

お気に入りの公園からは、山が見える。
コスモは、その山をみたり空を見たり いろんなことがわかっているように
大切に 景色を眺めているの。

そのまなざし 本当に 今そこにいる時間をとても大切にしているかんじ。

すごく楽しい時間。
そんな、何でもない時間を日々過ごしていた。

でも、ちょっとづつ ちょっとづつ 毎日出来ない事が増えて行く。
歩く事が フラフラしたり 公園から帰る上り坂が本当に辛そうになってきたり
コスモも私も、お互いにすこしづつ その日が近づいている事が わかっていた。

その頃には、30キロあった体重が 24キロにまで減ってしまっていた。
だから、コスモがつらい時には私が抱きかかえて坂を登った。
大型犬は抱かれなれていないから、最初何をするんだと 私の事を見ていたコスモ。
ごめん。母さんの抱き方が下手なのかもね。

そんな風になっても、コスモはその公園へ行きたがった。
帰りがつらくなるから そっちはやめようって言っても 
トコトコ私を連れてその公園へ。。。

ある日曜日の朝、その公園で偶然友人と会った。
その友人は、私の知らない間に何枚かの写真を撮ってくれていた。

その写真は、わたしにとって宝物になった。

なぜなら、その写真を撮ってもらってから10日後 コスモは旅立ったから。

次の土曜日の朝、近頃ではそっちまで行かなくなったところにある友人の家まで連れて行かれた。
コスモが大好き?だったのかな (だって、いっつも私の後ろに隠れてどうしようかな?
って考えてから遊んでたから・・・)
大人の男性が苦手だったコスモなのに 自分が道路に寝転んだりして大丈夫だよって
遊ぼう!ってしてくれた彼のところへ 小さい頃からいっぱい遊んでくれていた その友人の家の庭までつれて行かれた。

そこのお家の庭は、コスモが走り回れるくらいの広さがあって
その日も、コスモなりに楽しんでから 友人にも可愛がってもらっていた。
気が済んだら、もう帰ろうって。。。

日曜日の朝、いつもの大好きな公園へ
本当につらそうなのに 行きたがる。
だから、私は後をついて行くだけ。
歩けなくなったら 私が抱っこしてあげるからって思って 好きなだけ行かせてあげた。

コスモ、今日でこの公園まで来るのは最後なんだね。
なんでだかわからないけど、私にはわかった。

コスモとゆっくり最後の時間を過ごした。

犬と人間

言葉を交わすコミュニケーションはとれないかもしれない
でも、絶対 何かわからないけど お互いに伝えられるものがある。

次の日の月曜日の朝、もう一つの近くにあるお気に入りの公園
そこへお散歩。
その公園は遊水地になっているから 階段を下りると ちょっとした広場がある。
小さい頃、この公園でいつもトレーナーさんにトレーニングしていただいていた。
いっぱい思い出のある公園。
これが最後のお散歩だった。

 

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 旅立つ10日前に友人が たまたま 撮ってくれた写真
コスモが私の事をしっかり見てくれている。
この写真は私の宝物

罪のない言葉が 胸にグサッと刺さったときもあった。でも。。。

こんな時間を送る事を選択する事が出来たのは、

家族の理解と 友人たちのおかげだった。


私一人では、おもすぎる判断。


コスモが、少しでも苦しそうなそぶりを見せたら

すぐに病院へ行こうとも決めていた。

このことは、親しい友人とコスモの事をとても可愛がってくれていた

犬友には話していた。
みんな、とても心配してくれていた。

でも、ここまでの大病だという事を本当の意味でつたえた人は

本当にひとにぎりの人にだけだった。

”病院へ行った?” ”先生はどんな治療をするべきだって言ってた?”
”そんな事言って、大丈夫なんでしょ?”とか
”どこそこにある病院はこんなことしてくれるよ”
”動物病院の先生ってピンキリだよね”
”大学病院へ連れて行って検査とか治療はしないの?”

などなど 本当に心配をしてかけてくれる言葉。
いつもの精神状態の私なら普通に受け止める事が出来る言葉。

こんな言葉すべてが、私の心にナイフを突き立てるようだった。

なぜって、私は病院を選ばず コスモの寿命を受け入れて
身体にひとつも傷を付けたくなかったし、

彼を不安にさせるような事もしないと決めたから。
そう決めて、コスモとのゆっくりとした時間 大切な時間を過ごしていても
みんなの愛がこもった言葉でも、

そうだとわかっていても 人って受け取れないときがあるんだと言う事を知った。

でも、誤解しないで欲しいのは

言ってくれている友人たちへ 私はいつも感謝の気持ちで
いっぱいだったこと。

 

心配をしてくれているからこその言葉。
受け取る私がちょっと弱かった。

 
ただそれだけ

いろんなことが、私の頭の中をかけめぐり 現実逃避したくなることもたびたび。。。

でも、どんなときでもコスモは私との時間をとても楽しみにしてくれていた。
朝、起きて”おはよう”って挨拶にきてくれる時。
昼寝する時。
朝夕のお散歩。
ご飯を食べる時。
夜、眠りにつく時。
どんなときも、とても優しい目で私の事を見つめてくれていた。
嬉しそうに、笑ってくれていた。

わたしは、いつもコスモに支えられていたと思う。
コスモは、ちゃんと私に言葉ではないけれど気持ちを伝えてくれていた。
元気出して 明日もお散歩行こう!って

 

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決めた!

病院から帰ってきて、しばらく呆然としてしまった。

 

調べてみると、コスモの病気はリンパ腫で 治療としたら先生に言われたように

手術をして腫瘍を取り検査に出して抗がん剤を投与してなど いろいろあるらしい。

治療法によって、余命がどのくらいになるのかも変わるらしい。

私はコスモのことを大嫌いな病院へ預けたり

術後にエリザベスをつけたりとかいろいろな状態をさせなたくない。

(先代のバーニーズが病気だとわかったときは、

ありとあらゆる治療を先生が言うままに受けさせた。

その時に、いろいろな事を後悔した経験があるから よけいに思う)

絶対治るならなんでもしてあげたい。。。
治療をした後に、今よりももっとつらい状況になる事だってある。
人間が抗がん剤を投与した時にいろいろな反応がでてくるのと同じだから。
抗がん剤、とても高額になる。1回、2回何度かは問題ないかもしれない。
でも、ずっとは我が家の経済状態を考えると無理。

本当にコスモは、そんな治療をしたいのかな?

自然に寿命を受け入れて その日がくるまでの時間を

すごくすごく大事にしてあげるという事は 飼い主のエゴなの???

たくさんの事が頭に浮かんでは消えて行く。


下顎に出来た腫瘍がどんどん大きくなっていったら、食事もとれなくなるのに。

餓死させるつもりなのか?

 

すごくつらい言葉を 病院の先生が言っていたという事も

知り合いを通じて聞こえてきた。

私は何がしたいんだろう?コスモはどうして欲しいんだろう?

で、コスモとお散歩をしているときに 決めた。
それでも、自然に寿命を受け入れる事を。

 

お気に入り

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コスモとおさんぽ。
朝日があたってきれいに かげ が出来ていたから
パシャリ!
お気に入りの1枚

 

 

いよいよ 診察 !

6才半という年齢のせいか、毛艶もすごくよく鼻の頭も黒光りしている。

一見するとどこも悪いところなんてなさそう。この場にいる自分が嘘のよう。

 

でも先生の診察が始まり、体重測定 体温測定 と。

話しをしているうちに先生の表情がだんだん真剣になってくる。

 

ビー玉ほどのコロコロしたものが喉のあたりにあるんです。

という話しをした時、触診。

そして、より一層真剣な顔に。飼い主としてはそんな表情勘弁してほしい。

 

一通りの検査をして しばらく待合室へ

 

 

 
 

残りわずかかもしれない 大切な時間

一度決めたら、もう気持ちは揺れない。(本音は、そうじゃなかった。でも、そう思い込まないと前へは進めなかったから。)
今日からは、コスモが食べたいものをなんでもあげよう。コスモの好きな事、喜ぶ事をいっぱいしよう。

スーパーへ買い出しに行っても、シュークリームやアイスクリーム コスモの大好きなもの
いっぱい買っちゃう。
ウィーダーインゼリー あれはすごい。
食欲のない日でも、ペロペロとなめてくれる。
そのなめる姿が まるで赤ちゃんの時にお母さんのおっぱいを飲んでいたときを彷彿とさせる感じ

特に好きだったのが、プチシュークリームにアイスクリーム最中。
サイズが食べやすかったのかな そうそう、おせんべいもパリパリいわせて食べてたな。
何個も何個も嬉しそうに食べてた。

お散歩も、これから先の事を考えるともう一緒に行く事が出来なくなってしまいそうな
ちょっと遠いところにある公園に 今のうちに 行っておかなくっちゃ。

それにしても、この季節は新緑がとてもきれいで とても気持ちがいい。

コスモも、とても嬉しそう。
どこの公園へ行っても、コスモのペースでゆっくり時間を過ごす
それが、私の決めたルール。

 

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コスモが小さかった頃、息子も小さかった。
息子が大きくなって、コスモも歳をとったんだね。
この道は、季節ごとにとてもきれいな景色になるお気に入りのお散歩コース。